2013年8月30日金曜日

インクの選び方<その1>布に押したハンコ 水の色落ち実験

「洗濯したら色がにじんじゃった!」

一緒に消しゴムハンコ遊びをしたお友達から届いた写真。エコバックに、ほぼ素材を選ばないと思っていた Staz On(ステイズオン)インクを使ったのだけど、押したその時はにじまなかったのに洗濯をするとこの通り。なぜ!?

ひょっとして、布には布用のインク、VersaCraft (バーサクラフト)じゃないとダメなのかしら?

気になったら実際に調べてみよう!ということで、何種類かのインクを用意して実験しました。


使った道具は、インク4種類とペンギン・氷山の消しゴムハンコ。

ポリエステル70%+綿30%
のランチョンマットに、場所によって使うインクを分けて消しゴムハンコを押していきます。

右半分は、洗濯でにじんでしまったという StazOn インクを使用。紺色と青色のインクを使ってペンギンと氷山を重ね押ししました。


暑い夏にはぴったり、涼しげです。

次は左下。こちらは布用に最適な VersaCraft インクを使います。

陸の上ではヨチヨチ歩きのペンギン達も、海の中では空を飛ぶようにゆうゆうと泳ぎます。


最後に左上部分。下側の氷山は、BRILLIANCE(ブリリアンス) インクを使いました。このインク、個人的にはとっても好きなインクです。少し光沢があり、ハンコにインクをつける時もインクが印面にしっかりついて、発色もいい。

左上部分の上側は、普通紙に使うインク artnic(アートニック) 、artnicの中でも少しパール感が美しい pear artnicを使って空飛ぶペンギンと氷山を押しました。



BRILLIANCE も artnic も布用ではないのだけど、こうやって押すだけなら特に問題なくインクがつきます。きっと、洗濯する時に色落ちするから用途としては適していないと書かれているんじゃないかしら?

あ、そうそう。青ばかりで寂しいので、最後にワンポイント、お日様を StazOn インクで付け加えました。

これでひとまず完成です!!

布用のインク VersaCraft を使う時には、押した後にアイロンをかけると色落ちしにくいと言われているので、アイロンがけもしておきます。(※インクの色移り防止に当て布をするとなお良しです)


どうせアイロンがけをするなら、ついでですから、他のインクのところもアイロンがけしておきましょう。これで全体的に色落ち防止になったかな?

さて、こうして出来上がったのがこちらの写真。涼しげな可愛いランチョンマットになりました。

出来上がったランチョンマットは、1ヶ月ちょっとこのまま洗わずに置いておきました。ランチョンマットとしてではなく、キーボードカバーとして大活躍。サイズ的にちょうどよかったの♪

さて、いざ、洗濯実験スタートです!

最初は水に浸けてどうなるか実験。30分位、水の中にそのまま漬け込んで放置します。

30分経っても見た感じは全く変わらず。引き上げてチェックしてみます。


どうでしょう?水に濡れた分、少し感じが変わりましたが、濃さはそれほど変わっていません。

では次に、洗剤を入れてつけ置き洗いをしてみましょう。洗剤を入れてかき混ぜた水に浸して、先ほどと同じくそのまま置いておきます。


30分ぐらい経っても見た感じは同じ。特にインクがにじんだりはしていないようです。

洗剤につけ置きしておいても色が変わらないなんて…。それではどうして洗濯したエコバックはにじんでしまったのでしょうか?

洗濯機と同じ条件で…と考えると、こすり洗いが足りない!と思いつき、今度は洗剤の入った水をそのまま使ってゴシゴシこすってみました。

結果はこの通り。

こすり洗いをすると、左上の方が少し薄くなったように感じます。この部分は、紙用のインク BRILLIANCE と、 pear artnic インクを使った所です。

なるほど!紙用のインクだと洗濯機でこすり洗いをすると一度の洗濯でもかなり薄くなってしまいますね。

それに比べて、布専用インクの VersaCraft と、ほぼ汎用的に使える StazOn インクはあまり変わらないように思います。

乾かして、洗濯前と洗剤でこすり洗いをした後との比較をしました。



あれ?ペンギンが消えた!
見比べると、やはり濃さが変わったのは左上の部分。VersaCraft もStazOn もどちらも布に押して洗濯をしても、それほどインク落ちはしなさそうです。

あれれ、StazOn インクでは色落ちしない?

じゃあどうしてお友達がStazOnインクでエコバックに押したハンコは洗濯をしたらにじんじゃったの?

よく考えると、あのエコバックに押したハンコは、押した後にアイロンがけをしなかったからかもしれません。

はい、では最後にまとめです。

主に紙に使う用の  artnic と BRILLIANCE は、布に押してもインクが布につかないということではなく、洗濯をして色落ちしやすいということなのかもしれません。洗濯をしないなら、使っても特に問題は無いと思いました。

VersaCraft と StazOn インクは、押した後にアイロンがけをすると多少洗濯しても色落ちせずにすみます。とはいえ、何度も洗濯するうちに色落ちはするようです。まぁ、色が薄くなったら落ちたら押しなおせばすみますけどね~。

ということで、洗濯をする布に使うなら、VersaCraft か StazOn インクを使って、押した後にアイロンがけをしてしっかりと布に定着させるのがよさそうです。

Tシャツやエコバック、小物にハンコを押してデコるのも楽しいですよ。紙だけでなく、布にもポンポン、ハンコを押して楽しみましょう♪

訂正追記(2015/3/12):
『消しゴムハンコでエコバック等の布地へスタンプ!布用インクの使い方』の最後の方に詳しく書いていますが、ステイズオンインクは布に押す場合は「▲にじむ場合がある」とインクのカタログに書かれていました。洗濯でにじんだお友達のバックは素材との相性だったのかもしれません。
ステイズオンはインクの性質上押して熱であたためたら定着するというわけでもないようです。



にほんブログ村 ハンドメイドブログ 消しゴムはんこへ
にほんブログ村

2013年8月22日木曜日

チビ消しゴムで作った簡単ハンコで豪華便箋を作ろう! (重ね押し)

消しゴムハンコを作れば作るほど、たくさん出てくるのが消しゴムのカケラ。


そんなカケラも再利用して楽しめるのが消しゴムハンコのいいところ♪

ハンコの角を落とす時に大抵は三角の切り落とし消しゴムが残ります。そんな細かい消しゴムでも簡単に彫れるモノがあります。リサイクル使いの消しゴムハンコで、かなりゴージャスな便箋が出来上がるんですよ!

例えば、この端を切った三角消しゴム。これに小さなハートや、桜の花びらを転写して彫ります。


出来上がりはこんな感じ。ハートがいびつになってしまったので、もう一つ彫り直ししました。小さな消しゴムはたくさんあるので、失敗もへっちゃらです!


このハートハンコを重ね押しして作った便箋がこちら。

インクは2色使い。濃淡がついていい感じ。まさか、消しゴムハンコを彫った残りで作ったとは思えないでしょ(笑)



そして、桜の花も同じように小さな残りハンコで作って、花と花びらで重ね押しして作った便箋がこちら。




消しゴムハンコを彫る時に出た小さな残りカスだけど、こうやって使うとあなどれません!なので、まだ使えそうな小さなカケラは捨てずに取っておくようにしています。


さて、この重ね押しですが、とっても簡単にできます。

見栄えよく押すためのポイントがいくつかあるので、ご紹介しますね。

時期的に少し早いですけど、秋に向けて使える、もみじのハンコ(消しゴムの大き目カケラで作成)を使って、実際に豪華な便箋を作ってみましょう。



■用意するもの
もみじの消しゴムハンコ
・同系色のインク2種類
・無地の便箋
・不要な紙
・ねり消し(あれば)

■作り方
しっかりとインクをつけたもみじハンコを便箋に1つ押します。消しゴムハンコのインクの付け方は独特ですので『失敗しない消しゴムハンコのインクの付け方&押し方』を参考にしてください。

そして、消しゴムハンコに残ったインクをそのまま流用してもう1つ2つ、今押したハンコの近くに押します。すると、どんどんインクが薄れて自然と濃淡が生まれます。ここでポイント!濃く押したハンコのすぐ近くに薄く押したハンコがあると、メリハリがついてキレイに仕上がります。私はいつも、濃淡を生かした配置を考えながら押すようにしています。



インクは3回押すとかなり薄れます。また新たに付け直して、同じように繰り返しながら押していきます。



これだけでも風情が漂っていい感じ。

ここからさらにもうワンポイント付け加えます。

今度は、オレンジがかった黄色のインクを使います。こちらも同じように、濃淡をつけながら押していきます。

赤いインクで押した薄目のもみじの間に濃い目の黄色インクで押す、赤が濃いもみじの間に薄めの黄色インクで押すようにするとバランスがよく仕上がります。


ちなみに、ここで使っている普通紙専用のインク『artnic』と、紙やプラスチックに使える『VersaMagic』は、消しゴムハンコにインクをつける時にはしっかりめにインクをつけても大丈夫。インクがどっちゃりつきすぎないタイプのインクですので安心です。



こうして左右両方にもみじハンコを押したら完成です!

ふふふ、いい感じ♪

インクの色を変える時に、気をつけることがあります。

インクが残ったまま他の色のインクをつけると、押した時に色が混ざるうえに、インクパッド自体が汚れてしまいます。

濃淡で押してインクの色が薄れてきても、要らない紙に何度も押したり、ティッシュで押さえつけたりしてインクが混ざらないようにします。オリーブオイルをティッシュにつけて印面を拭き取るとかなり綺麗にインクが取れます。

さらにねり消しがあれば、消しゴムハンコの周りや間に入り込んだインクもキレイに取れます。私は要らない紙に押してインクを取った後にオリーブオイル拭き取りをし、ねり消しを使ってインクを完全にとるようにしています。





もうひとつ、こんなデザインもいかが?

もみじハンコの横並び。インクは毎回つけ直して、濃いインクで押しています。



左上のもみじは少し凝ってみました。

もみじハンコの下側は黄色インクを半分までつけて、上半分は赤いインクをつけてグラデーション。



重ね押ししてしまうと目立たなくなってしまうので、目立つ場所にワンポイントとして単独で押すと効果的です。

最後に、インクの種類を少しづつ変えて、秋の始まり、紅葉の季節、秋の終わり、3種類のイメージでハンコを押してみました。



季節に合わせて使い分けもいいですよ。

何度も書いていますが、このもみじハンコは、消しゴムハンコを作る時に余ったカケラで作っています。

たった1個のハンコでも、押し方によってこんなに楽しめます。押し方にセンスは問われますけど、どんな風に出来上がっても、それも個性。たまたま素晴らしい出来の便箋が生まれると、感動ものですよ!

ぜひ重ね押しにチャレンジしてみてください。楽しみましょうー♪



にほんブログ村 ハンドメイドブログ 消しゴムはんこへ
にほんブログ村

2013年8月17日土曜日

消しゴムハンコの彫り方 初心者編(直線・曲線)カッターの使い方に慣れよう!

消しゴムハンコを彫るのが初めて!というお友達に作り方を説明しながら彫ってもらうと、それでも「むむむ~ぅ」と困り顔。

そっか~、カッターを使って彫るなんて、普段はしないものね…。

というわけで、まずはカッターの使い方から。消しゴムハンコを全く彫ったこともない、カッターでどうやって彫るの?そんな超初心者の方向けに、基礎的な彫り方の練習方法を書いてみたいと思います。

消しゴムハンコを彫るための道具、実際にどうやって彫ればいいのか一連の流れは「身近な道具で手軽に簡単♪ 消しゴムハンコの作り方」にわかりやすく書きました。そちらをご覧ください。

消しゴムハンコの彫り方に正解も間違いもありません。人によっては全く違う方法で上手に彫られる方もいらっしゃいます。ここでは、私がやりやすい、失敗しにくいと思う方法を紹介します。やってみて、これは使えそうだと思ったら、参考にしてみてください。

■カッターナイフの使い方

カッターナイフは、鉛筆で文字を書くように持ちます。



そして、消しゴムを彫る時は刃を右側に斜めに倒して固定(右利きの場合)します。彫る時は、カッターを動かさずに消しゴムを動かします。



キレイに彫るためのポイントは、刃の角度。カッターを動かして彫ると、短い線ならいいのですけど、長い直線になると、だんだんと刃の角度が変わってきてしまいます。

こうなると、途中で一度カッターの刃を抜いて入れ直したくなってきます。



何度も消しゴムに刃を入れなおすと、彫り跡がギザギザになってしまうことが多いのです。下の写真、上側の線は、何度も刃を入れ直した彫り跡。なので、私は出来るだけスーっと続けて彫れるように、消しゴムを動かしながら彫るようにしています。



■刃を入れる角度

作った消しゴムハンコが、強度が高くて長持ちさせたいなら、横から見た時に台形になるような形に彫りましょう。



刃を入れる方向が逆で、逆さ台形のように彫っても、ハンコを押したらちゃんと写ります。でも、逆の台形だと、奥に入ったインクは取りにくい上に、何度も押しているうちに、土台の無い部分は弱くなって折れてしまうこともあります。



ねり消しを使って掃除したり、インクを落としたりするにも、台形だと安心して使えます。


さて、ここからはいよいよ消しゴムを彫っていきます。消しゴムハンコを作る時には、直線と曲線の彫り方、この2種類をマスターすれば、大抵のイラストは彫れてしまいますよ!

■直線の彫り方

もう既に、上の『カッターナイフの使い方』のところで説明してしまいまいしたね…。ははは。ここでは復習&補足します。

定規で直線を何本か書いて、消しゴムに転写します。

私は右利きですので、カッターは右手、鉛筆を持つように線に対して右斜めに倒して握ります。カッターの刃先は、消しゴムに3mmぐらい埋まるように入れて、手はそのまま固定!消しゴムをゆっくり動かしていきます。

なるべく途中で止まらず、一気に彫ってしまう方がキレイに彫れますよ。

片側が彫れたら、消しゴムをひっくり返します。今と全く同じように右手にカッターを持ったまま固定させ、消しゴムを動かして彫ります。結果、彫ったところがVの字になってポコッと抜けます。刃を2回入れただけですんなり抜けると、これがまた気分がよくて嬉しくなれます♪

線が1本だけ残るようにしたければ、線のもう片側も、先ほどと同じようにV字になるようにカッターの刃を入れましょう。



■曲線の彫り方

曲線も、基本的には彫り方は直線と同じです。直線との違いは、消しゴムを真っ直ぐ引くか、ゆっくり回すかだけ。



カーブが急になるほど、カッターの刃を深く消しゴムに入れると消しゴムを動かしにくくなります。細かい曲線は、浅め(1~2mmぐらい)に刃を入れると小回りがきいて彫りやすくなります。



■イラストの角の彫り方

今でも私はちょくちょくやってしまうのですけど…。

彫った2本の線が最後に出会って繋がる部分、刃を途中で止めてしまうと、表面は切れていても消しゴムの中で繋がっていてポロリと取れないまま残ってしまいます。これを無理に引っ張ってプチッ!

そうなっちゃうと、切れ端が印影に写ってもったいないこともあるんですよね~。



これを防ぐには、底までしっかり彫り切ります。

イラストの外側ははみ出ても、後から取り去ってしまいます。図案の線が無くなっても少し行きすぎるぐらいまで彫ってしまって大丈夫。デザインによっては彫り残しが必要な部分もありますので、そこは彫りすぎないように要注意です。



いかがでしょう。これなら出来そう!と思えませんか?

最後に、ここまで出来ればお見事!な写真を載せておきます。内側からひと彫り、外側からひと彫り、これで彫りカスがちぎれること無くポロっと取れるようになったら一人前です。



さぁ、チャレンジ!

思ったように消しゴムが彫れるように、練習して自分流のやりやすい方法を見つけましょう。コツをつかむと、とっても楽しく彫れるようになりますよ。



にほんブログ村 ハンドメイドブログ 消しゴムはんこへ
にほんブログ村

2013年8月8日木曜日

身近な道具で手軽に簡単♪ 消しゴムハンコの作り方

消しゴムハンコ作りって、凝れば凝るほど道具がたくさん要るのだけど…

実は、どこのお家にでもある道具を使って気軽に始めることができます。一度やってみたい!という方は、ぜひ身近な道具を使ってチャレンジしていただきたいです。

そんな想いも込めて、消しゴムハンコを全くやったことがない初心者の方にでも手軽に出来る、消しゴムハンコの彫り方をご紹介します。これ、要領がつかめるようになるとハマります。(笑)

■準備する道具
・消しゴム
・HBのえんぴつ(細かいデザインの場合はシャープペンシル)
・カッターナイフ
・下絵を描く紙
・下敷き代わりの要らない紙


消しゴムは大きい方が彫りやすいです。これは100均で6個セットで買ったものです。

えんぴつは下絵を消しゴムに転写するために使います。HB以上の濃さのえんぴつが写しやすいです。

たったこれだけです。これなら気楽に始められるような気がしませんか?


■作り方
  1. 作りたいハンコのイラストを描く紙の端に、消しゴムサイズの線を引きます。

    イラストは線を引いた大きさよりひと回り小さいサイズにします。

  2. 今回はカットオレンジの消しゴムハンコを作ります。枠線の中にオレンジの絵を描いて、輪郭の2mmぐらい外側を点線で囲んでおきます。

    余った消しゴムはカットして使いますのでイラストは端の方に描くと無駄遣いが減ります。
  3. 描いたイラストを消しゴムへ転写します。鉛筆書きした面を消しゴムに当てるよう紙の端と消しゴムの端を合わせて置きます。爪やコイン等で上から軽くこするとイラストが簡単に消しゴムに写ります。

    トレーシングペーパーがあれば既存のイラストを書き写してから転写することもできます。(イラストの著作権には要注意!)こうすると、よりハッキリ転写することができます。

  4. 紙を指で押さえながらピラっとのぞき見。鉛筆が消しゴムにしっかり写っていればOKです。


    写りが薄い部分があったら、もう一度、ずれないように紙を重ねて消しゴムへ転写します。

  5. 机を傷つけないように要らない紙を消しゴムの下に敷きます。カッターナイフで消しゴムをハンコの大きさにカットします。


    点線で囲った部分より大き目に切ります。

  6. イラストの輪郭に沿って、余白が広い部分もカットしておくと彫る部分が少なくてすみますよ。


    オレンジ型にカットしてみました。

  7. 消しゴムをカッターナイフで彫っていきます。最初は輪郭から。


    カッターナイフは刃が手前に、鉛筆を握るように持ちます。刃は線の外側に向けて傾けるのがポイント!カッターは固定したまま動かさず、消しゴムを後ろに引っ張って動かしながら彫っていくとラインが滑らかに彫ることができます。


    刃の角度は写真右ぐらい。しっかりと斜めに倒します。輪郭部分は深めに彫ります。カッターの刃先が3mmぐらい消しゴムに隠れるように突き刺します。

  8. ぐるっと一周したら、次は点線で囲ったライン上を内側へ向けて刃を入れて彫ります。この時も、カッターの刃の向き、持ち方は先ほどと同じです。消しゴムの方を回転させて彫っていきます。曲線の部分は、刃を消しゴムから抜かず、ためらわずに一気に彫るとガタガタにならずにキレイに彫れます。

    点線のラインを一周彫ると…



    両方から斜めに入れた刃でVの字にカットされた部分がポコッと取れました。

    もし、カッターの刃を消しゴムと垂直に入れてしまうと、何度も同じライン上を彫ることになり、ハンコを押した時に、イラストの線がガタガタになってしまいます。刃を斜めにしてV字に彫ると、左右2回刃を入れるだけで彫りたい部分が浮き上がり綺麗なラインが描けます。



    横から見ると、ちゃんとV字に見えますね。

    左のようになってしまうと、彫ったカスもボロボロになってしまいます。彫りカスがポコっと取れる=キレイに彫れているという目安にもなります。

    基本の彫り方について動画入りで別立てで説明を書きました。詳しくは「消しゴムハンコの彫り方 初心者編(直線・曲線)カッターの使い方に慣れよう!」をご覧ください。

  9. 輪郭が彫れたら、外側の余ったところを取り除きます。りんごの皮むきをするようにハンコを持ち、カッターで外側を切り取っていきます。



    ぐるっと一周取り除いたら、最後はオレンジの中味の部分を彫っていきます。

  10. オレンジの筋と皮の部分、鉛筆で描いた線上を先ほどと同じように左右片方づつV字にカッターの刃を入れて彫ります。



    輪郭を彫る時には、刃は3mmほどの深めに入れましたが、細い線を彫りたい時は、1mmほどの浅めに刃を入れて浮き上がったカスを取り除きます。全ての線を彫り終えたら完成です!!



    彫ったハンコを横から見ると、



    V字に彫れているので台形になっています。横から見て台形になっていれば、インクがハンコに入り込みにくく、押した時にも安定し、丈夫なハンコになります。


ここまでの流れを動画にまとめてみました。



説明は長くなってしまいましたが、少し慣れると意外と簡単なんですよ。

さあ、出来上がった消しゴムハンコを押してみましょう!

消しゴムハンコのインクの付け方は独特で、初めて聞いた時に「えっ!?」と驚いてしまいました。インクの付け方は改めてブログに書きました。こちらをご覧ください⇒ 『失敗しない消しゴムハンコのインクの付け方&押し方』


可愛いオレンジがたくさんできました。上下に押すと丸いオレンジの断面にもなります。

試しにスタンプして、形がいびつになっていたり歪んでしまっていたりする部分は、押したハンコを見ながら調整します。削りすぎてしまって「あぁ~、やるんじゃなかった!!」と後悔する事が多々あります。多少の歪みは手作りのよさ。私の場合、神経質に気にしない方が出来上がったハンコがいい!と言われることが多いです。

ここに書いたやり方はあくまでも私がやりやすい彫り方です。消しゴムハンコの作り方に正解はありません。ぜひ、いくつも彫ってみて、自分に合った作りやすい方法を見つけてください。

さぁ、いろんなハンコを作って楽しみましょう!

消しゴムハンコに持ち手をつけたいなら、『台木を語る!消しゴムハンコ 持ち手の付け方・選び方
を参考に持ち手をつけてみてください。立派なハンコになりますよ。(o^∇^o)


にほんブログ村 ハンドメイドブログ 消しゴムはんこへ
にほんブログ村