2015年12月2日水曜日

消しゴムはんこを使って大きな立て看板を描く

いつも出店させてもらっている地元の手作り市。実行委員会で今回は看板を駅前に立てて宣伝しよう!となったのですが、描く人がいない。「う~ん」とお悩みモードになったので、思い切って立候補してみました。学生時代に学園祭の立て看板をよく描いたので久しぶりに。

消しゴムはんこ屋さんを仕事にてからのせっかくこの機会、看板を消しゴムはんこを使って作ってみようと試みました。そして、こんなことをやる機会もそうないだろうと思い、このブログに書き残すことにしました(笑)

■用意するもの
・模造紙2枚
・パソコンとプリンタ
・コピー用紙
・長い定規
・ハサミ
・鉛筆
・消しゴムはんこ
・布用インク(Versacraft、こまけいこ)
・マスキングテープ



■インクについて  
インクは紙にしっかり色をのせたいので、紙専用インクのartnicではなく、布にも使えるインクVersaCraftとこまけいこを使いました。

■立て看板の書き方
今回の立て看板は、紙の大きさが縦×横=140×90cmで作ります。

1.ミニ版図案
大体の比率が同じミニサイズの紙を用意して看板全体のイメージ図をざっくりと描きます。

今回はこんなイメージで看板を描くことにしました。上半分の文字の部分と下半分のテントのところは消しゴムはんこを押して作ることにしました。


2.寸法取り
模造紙1枚では足りません。2枚重ねて立て看板の大きさに合わせ、貼り合わせる場所を決めます。

3.マスキングの下書き
消しゴムはんこを押して文字を描くには、そのサイズの消しゴムはんこを作るか、マスキングした上に何度も押して文字をうき立たせるかどちらかです。今回はそんなサイズの消しゴム板がないぐらい大きいので、後者のやりかたでやります。

手づくり市のロゴは、あらかじめ決まったものがあるので、パソコンで拡大コピーをして貼り合わせ、ちょうどいいサイズにカットします。A4サイズのコピー用紙9枚に分割して印刷しました。


4.配置決め
文字を言葉単位でカットしたものを模造紙の上に置いていき、配置を決めていきます。


5.マスキング部分の切り抜き
マスキングは文字の部分と、外枠の部分、2パターンが必要です。

文字をくりぬいた外側は、上から消しゴムはんこを押していく時に使い、くりぬいた文字は背景を消しゴムはんこで押す時に使います。背景を絵具などで色塗りする場合は、くりぬいた文字は要りません。

文字をくりぬいた紙を先ほど決めた配置に固定します。マスキングテープを輪っかにして両面テープ代わりにして模造紙に貼ります。「8」の穴等の細かい部分はマスキングテープを直接切り抜いて貼り付けました。


6.消しゴムはんこを押す
それでは消しゴムはんこをを押していきましょう。使う消しゴムはんこは、手作り市に出品するモチーフで作りました。

一番上の文字は、お花の消しゴムはんこを使って押していきます。


看板というものは、情報を伝えるためのものです。文字がぼけてしまわないように、角はしっかり色がつくように気をつけながら押していきます。

7.マスキングを剥がす
文字の部分が全部押せたら、マスキングしたところを剥がしていきます。


おぉー、いい感じで色がつきました。ちゃんと読めますね。

同じ要領で他の文字も消しゴムはんこを押していきます。


こちらは手作り市の出店品モチーフの消しゴムはんこを使いました。近くで見るとひとつひとつのデザインもわかります。


8.背景を押す
文字やイラスト部分が押せたら、次は背景を押していきます。

そのまま押してしまうとせっかく今押した文字の部分まで色がついてしまうので、ここで先ほどくり抜いた文字の出番です。マスキングテープを輪っかにして両面テープを作り、消しゴムはんこを押した上にはみ出ないように貼り付けていきます。



ここで両面テープを使わない理由は、両面テープは吸着力が強すぎて最後の剥がす時に、押したはんこの色まではがれてしまう危険性があるためです。

9.背景の色付け
背景も消しゴムはんこで押していきます。本当は空をテーマにして作った消しゴムはんこを使おうと思ったのですが、はんこのデザインで空白の部分が多いと空っぽく見えないので、ざくっと六角形にカットした大きめのはんこを作ってひたすら押していきました。文字や絵を隠したところはマスキングをずらさないように上から押さえつけて押していきます。

これがまた、予想以上に大変な作業。新しいインクはどんどん薄くなり、途中で新しいインクに交換。背景を押し始めて終わるまで、3時間もかかってしまいました。あまりの大変さにちょっと後悔。

同じやり方で下のテントの部分も消しゴムはんこを押していきます。

10.筆入れ
マスキングしたところを剥がして見ると、少しぼんやりしてしまっているので、大きな丸の枠に赤のガナッシュ(不透明絵具)で線を一本入れました。これだけでもかなりハッキリします。


11.ぷちクイズ
ちょっと遊び心。この看板は駅前に設置するため、駅の改札前で待ち合わせで時間つぶしをしたい人に遊んでもらえるようにとクイズを埋め込んでみました。

問題はこちら。


そして回答はこの2枚の写真の○印の中にあります。


こちらは小さい亀のはんこ。
そしてこちらには問題に押してあった亀が隠れています。


わかりましたか?

小学生ぐらいの子供にも探してもらえるように、押す場所も考えて。

12.文字入れ
ここまで出来れば後は必要な文字を描いていくだけです。文字は不透明水性絵具、ガッシュを使いました。


今回は町内の3つの手作り市が同時開催なので、各手作り市の詳細が分かるように、QRコードを印刷してマスキングテープでペタリ。地図は別の紙に描いてこちらもペタリ。

13.貼り合わせ
さぁ、後は看板に貼るのみ。さすがにこれは家では出来ないので商工会の一角をお借りしての作業です。


模造紙を2枚貼りあわせて、上から地図をマスキングテープで張ります。最後に養生テープを使って板に貼り付けます。

これで完成!!


駅横に立ててみると、遠くからでも目立ちます。よしよし。


私は直接見てないのですけど、これを見た親子連れが亀のはんこを探しているようで、じっくり看板を見ていたという話を聞きました。うれしいな!

今の時代、パソコンで作った綺麗な看板であふれているから逆に手作り感満点の看板の方が目立つのかもしれません。お知り合いの人に好評で、めちゃくちゃ大変だったけど作ってみてよかったです。







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