こうやって、インクを下に置いて上からハンコをポンポンと押しつけて…
というふうにインクを付けるとばかり、思っていました。消しゴムハンコをやり始めるまでは。
でも、このやり方よりもずっとインクが綺麗につけられる方法があったのです。
キレイにインクをつけるには、消しゴムハンコとインクを片手にひとつづつ持って、インクを消しゴムハンコにポンポンと軽く叩いてインクをつけていきます。インクの付き具合を確認しながらムラが無いようにインクをつけていきます。
写真だけだと分かりにくいので、動画で撮影しました。ポンポンとたたいてインクが消しゴムハンコにのったら、ハンコを上からまっすぐ下におろして紙の上に押します。
インクを下に置いてつけると、上からハンコをインクの上に押した時にインクがつきすぎたり、ムラができたり、余計なところまでインクが入り込んでしまったりします。
押した時に、押し跡の端の部分にインクがたまっているのが分かるかしら?
モンステラの葉のようにざくっとしたデザインのハンコだとそれほど気にはならないのですが、細かいデザインになると、文字やイラストの一部がはみ出したインクで潰れてしまうので違いが分かりやすくなります。
ちなみに、
「ハンコを押した後のインクはどうするの?インクの色を変えたい時には?」
と、たずねられることが多いので、ここで説明しておきますね。
私はインクのついた消しゴムハンコの色を変えたい時には、要らない紙に何度も押して消しゴムについているインクを取り、紙に色がつかなくなったら、オリーブオイルをつけた布で残ったインクを軽くぬぐいとっています。オイルでベトベトになってしまいますけど、ふき取った後はから拭きすれば大丈夫。オイルは、クレンジングオイルでも、ごま油でも、サラダ油でも大丈夫です。オイルの落とす力ってすごい!かなりキレイに落ちます。
溝に詰まったインクはねり消しでふき取ります。
インクが落ちたら、上に書いた方法で他の色のインクをつけて押します。インクがキレイに落ちていないと、特に薄いインクに色を変える時に、インク自体が前に使った色で汚れてしまいます。
「このインク、こんな色だった!?」
そんな悲しいことにならないように、ハンコについたインクはしっかり落としてから次の色を使うようにしています。
インクをつけすぎて、彫った溝までインクが入り込んでしまうというのは、 インクの種類にもよります。紙用のインク、artnic は、どちらかといえば薄付きのインクなので、インクがつきすぎるという経験は今のところほとんどありません。
布にも押せるインク、VasaCraft はかなりしっかりめにインクがつきます。一番下の「K」の文字ハンコは、インクを下に置いて上からハンコを押しつけてインクをつけたものです。インクが溝に入り込んでしまって、枠線の一部が消えてしまっています。このインクは、つけすぎには要注意です。
この他にも、押す時に失敗することがあります。今でも私はちょくちょくやってしまう、押した後のハンコの外し方の失敗。
押してみて、インクのつきが薄かったらもう一度押しなおそう…、なんて思って、ハンコを斜めに倒して押したハンコの状態を確認しようとすると…
あちゃー!!
コワゴワ押してはいけませんね。潔さが大切です。ええ。
手が滑って二重押しになってしまうことがあったりも。これ、すごく悲しい…。
こんな失敗をしないように、ハンコを押す時にはインクを丁寧につけて、潔くしっかり押して楽しみましょうね。
ちなみに……
スタンプインクを使わない消しゴムハンコの押し方もあります。興味があればペンをインクに!学校でも職場でも気軽に楽しめる消しゴムハンコの使い方をご覧ください