「なんてわかりにくいの~!!」
お店に行っても棚の上に並んでいるのは、どうやら種類が違うらしいたくさんのインクパッド。色の違いは選べるとしても、種類の違いが何がなんやらさっぱり分かりませんでした。似たような色でこんなにインク種類が多いと、どれを買ったらいいのかわかりませんよね~。
ハンコに詳しい友人にインクのことを教えてもらって、紙だけではなく、布に押したり、革やプラスチック、陶器なんかにも押せるインクがあるということを知りました。
「えっ、布にハンコを押せるなら、オリジナルTシャツなんて出来たりするんじゃないの?こりゃ~、インクを知れば知るほど消しゴムハンコを楽しむ幅が絶対変わってくるはず。」
と、ワクワク。インクの世界は深い!ややこしいけど、極めるほどいろんな遊び方が出来るに違いありません。
そんなインクですが、最近、ハンコをこれから使ってみようと思っているお友達に、インクの選び方をたずねられることが増えてきたので、私がやっているインクの選び方を、さっぱりわからないインク初心者の方向けにまとめます。
簡単に言うと、
インクの種類選び=何に押したいか?
ズバリ!それだけなのです。はい。
こんなことを断言すると、インクファンの方には怒られてしまうかもしれませんが…(笑)。本当はそれぞれのインクのよさを活かして使うものなんだということを、つい最近行ったインクセミナーで知りました。が、最初はそこまで難しく考えなくてもいいと思っています。
とはいえ、難しく考えなくても、用途によっては複数の種類のインクを兼ねて使うことも出来て余計にややこしくなりそうなので、ここからは私のインクの選び方を用途別に説明していきます。
インクの種類は本当にたくさんあります。StazOn、artnic、VersaCraft、Classique、BRILLIANCE、VersaMagic、MEMENTO、VersaMark etc.
さすがに私もそんなにたくさんの種類を全て使い分けしているというわけでもなく…。普段よく使うものを中心に私の使い分けを書いていきたいと思います。
◎紙にハンコを押したいなら
紙に押すのなら、正直、どの種類のインクでも使えます。違いはインクの発色や色の付き方、水ににじむかどうか。
私は紙に押す時は、artnicを一番よく使います。artnicは紙専用のインクで、色の種類が98色!それに、なによりどのインクよりもお手頃価格で買いやすいので、コピー用紙などの普通の紙にしか押さないなら必ずartnicをおススメしています。
artnicは押した感じが繊細。二度押しして濃淡を楽しむ用途には積極的に使います。紫陽花に濃淡で使うと、ほ~ら、素敵でしょ。
98種類もあって、何色を使おうか色選びに困る時用に、インク色見本一覧(artnic編)としてちまちまとインクの色毎に色の写真集を作っております。将来的には全色完成させたいな~。
artnicよりも、クッキリ・ハッキリ・ベッタリインクをつけたい時は、VersaCraftを使います。『こまけいこ』や 『そらまめ』も色や形は違いますが、同じ種類のインクです。
布にも押せるインクだからか、インクを消しゴムハンコにつける時に、消しゴムの上にポンポン叩きつけると、VersaCraftは気をつけないとべっとりとつきすぎてしまいます。色の種類によるのかな?なぜだかわかりませんが、私の持っている『AutumnLeaf』の色は特にべっとり。下の写真のようにドボっとつきすぎないように要注意です。
インクがつきすぎると、ハンコの線からはみ出てにじんでしまいます。
よく使うのは、ここまで書いた2種類です。
後は、黒色でパンダなどしっかりハッキリ色を付けたい時に使うのがVersaFine(バーサファイン)。まだ使い方は模索中ですが、細い線もきれいにしっかり色がのります。
他に使うとしたら、淡い綺麗な色で押したい時にVersaMagic、押した感じがマットな質感になるStazOnです。
実際に押してみた比較は、『インクの選び方<その2>便箋に押すインクはどれが最適?』に詳しく書いていますのでそちらをご覧ください。
あ、それと、色が濃い紙に押す時には、ちょっと特別なインク、VersaMarkを使います。このインク、押したところが水に濡れて染み込んだみたいになる無色透明なインクなのです。茶色っぽい紙袋や色の濃い画用紙なんかに押すと、とってもオシャレ。ねっとりついて乾きが遅いので、エンボス加工をする時にもよく使います。
◎布や服などにハンコを押したい
布に押したい時には、もうこのインクしかありません!VersaCraftです。エコバックや服、靴下、カーテンなんかにも押して楽しんでいます。
こちらの桜のエコバックは『消しゴムハンコでエコバック等の布地へスタンプ!布用インクの使い方』で作り方を詳しく説明しています。
色の種類も豊富なので、好みの色も見つけやすいです。同じ種類の『そらまめ』は小さいサイズで細かいところにも押しやすく、色が渋め。『こまけいこ』は、ハンコ作家のこまけいこさんが選ばれたインクで、どちらかといえばVersaCraftが基準色なのに対して、物の色をインクにした感じです。この種類の『そらいろ』は真っ青な空をイメージできて大好きな色です。
他のインクでも、布に押すことはできますし、簡単には落ちることもありません。ただし、それは洗濯しなければのお話。実際に洗濯をしたら他のインクとどう違うかは、一度実験したことがあります。詳しくはインクの選び方<その1>布に押したハンコ 水の色落ち実験をご覧ください。
◎プラスチック・金属・ガラス・陶器・革などにハンコを押したい
今時のインクはすごいです。紙や布だけじゃなくて、金属やプラスチックなんかにも押せるのですから!
StazOnインクは、ほぼ万能インクと言われています。特殊な素材に押すのなら、もうこれしかありません。ただ、このインクは万能だけあって、他のインクと比べるとかなり高価です。
実際に、ガラスのコップに押したり、OPPの袋に押したり、革で出来たスケート靴に押してみたりしていろいろ遊んでみました。スケート靴なんて、まるでメーカーのマークのよう。新しく私のためのカメブランドの靴が出来たようで超自己満足です!
このインク、使う時に気をつけた方がいいのは、印面がベタ塗りのハンコにはあまり向かないことです。ベタ塗り部分が多いところは、押すとかなりムラが出来やすいのです。一長一短だな~と思います。
こんな感じで、私の使い分けは、紙に押すならartnic、布に押すならVersaCraft、その他の素材に押すならStazOn、と使い分けています。インクも全色持っているわけではないので、紙に押すのに使いたい色が無かったら、種類を問わずに使ったりもしますけどね。
迷ったら、何に押すかを考えて、用途に合わせてインクを買うようにするのがおススメです。
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初めまして、森と申します!
返信削除ブログ、とても分かりやすく参考にさせていただいています!
そこでご質問なのですが、
今店舗の包装用の灰色の紙に黄色かオレンジ色のインクでロゴスタンプをおすとしたらオススメのインクは何でしょう?
黄色やオレンジでもロゴがくっきりはっきり見えたいのです。
包装紙はツルツルではない普通紙です。
灰色は薄めの灰色です。