2014年8月30日土曜日

お名前ハンコetc…消しゴムハンコ 文字の彫り方

消しゴムハンコでイラストを彫って楽しむのもいいけど、ちょっとした文字が入っていると便利。姉に、「少し崩したような可愛い文字で落款印みたいなハンコ作って欲しい。」と頼まれて作ってみたら、アラいい感じ。私も欲しくなって作ってみました。



これって職場でのちょっとした伝言メモや、手紙に押すには可愛くて素敵。

もちろん落款印だけじゃなくて、お名前ハンコとか、年賀状用のハンコとかも。文字を彫るのは基本的にはイラストの消しゴムハンコを作るのと同じなのですが、ちょっと工夫が要ります。ここでは、私なりの消しゴムハンコで文字を彫る方法を説明します。

消しゴムハンコの彫り方は人それぞれ。普通のカッターナイフを使ったり、鋭角のデザインカッターをつかったり、刃を外向きに使ったりと、やりかたは色々です。どれが正解ということもありません。キレイに彫れればOKなのでやりやすいやり方を見つけてください。

文字の彫り方は2パターンあります。文字の中味を彫って白抜きにするやり方(写真左)と、文字の外側を彫って黒文字(浮き彫り)にする方法(写真右)。一般的に簡単なのは文字を白抜きにする方法です。



消しゴムハンコの基本的な彫り方は、『身近な道具で手軽に簡単♪ 消しゴムハンコの作り方』に詳しく書いています。そちらをご覧ください。

■文字を白抜きで彫る

落款印を作りたいならこのやり方。

最初に消しゴムハンコに彫りたいサイズで下書き。下書きしたものをシャープペンシルでトレーシングペーパーに書き写します。そして、消しゴムハンコに転写。これを彫っていきます。



使う道具はデザインカッター。消しゴムハンコは、シードの『ほるナビ』を使っています。

まずは周りをぐるっと線にそって彫り、要らないところを削ります。さぁ、ここから文字をくり抜きますよ。



線の右側はカッターの刃を右に倒して消しゴムに刃を入れ、線に沿って入れた刃を引っ張っていきます。



右側が彫れたら今度は左側。消しゴムをくるっと180度ひっくりかえして、先ほどと同じく線の右側にカッターの刃を刺して手前に引きます。両脇から線に向かって斜めに切込みが入って消しゴムの中でV字型につながると、くり抜かれた部分が浮き上がります。線の上下に刃先を使って少しだけ切込みを入れると、彫った線がポロっと取れます。




この時、刃を消しゴムに刺す深さは彫りたい線の太さに合わせて変えます。細い線だと刃は浅めに、太い線だと深めに。写真の落款印は小さくて線も細いので、刃先を消しゴムに入れる深さは1mmぐらいにしています。

文字は特に、お隣の線との距離が近いので、深く掘りすぎてしまうとお隣の残したい線まで削ってしまうことになります。ここが文字をくり抜くときに一番注意したいところ。

他の線も同じように彫っていきます。

曲線を彫る時は、出来る限りナイフの刃は抜かずに、消しゴムを動かしながら一筆書きのように刃を進めます。一度刃を抜いてしまうと、次に刃を入れた時にガタガタになってしまう可能性が大です。綺麗な線を彫るためには途中で止まる時にも刃は消しゴムに刺したままで、できるだけ刺しなおししなくていいように頑張ります。

キレイにくり抜くポイントは、線の周りから刺したカッターの刃が消しゴムの中でちゃんと交わって切れていること。一部分でも消しゴム本体にひっついたままの所があると、消しゴムがちぎれてしまってキレイにくり抜くことができません。斜め上から見ると、文字の部分がV字型にくり抜かれているのが分かるかな?

全部の線が彫れたら完成です!



■文字に色をつけるために浮き彫りにする

小さい消しゴムハンコだったら文字をくり抜きにしてもいいのですが、大き目のハンコになるとベタ面が多いほど、押した時にインクのムラが気になります。大き目の消しゴムハンコを作るなら、私ならこちらの浮き彫りにします。

下書きは上で書いた方法と同じように消しゴムハンコへ転写。ここから彫り始めます。



今度は白抜き文字の時とは逆になります。線の左側にカッターの刃を刺します。カッターの刃を右側に倒して消しゴムに入れ、入れた刃を線に沿って手前に引っ張っていきます。



線の左側に切込みを入れたら次は線の右側、消しゴムをくるっと180度ひっくりかえして、さっきと同じく線の左側に刃を入れて引っ張ります。線の上下も、線の外側に刃を倒して刺し込みます。



最後に、線の周りをぐるっと一周カッターの刃を入れてくり抜きます。線からの幅は小さいハンコなら1mmぐらい。文字が大きければ2mmぐらい。近くの線まで切り取ってしまわないように、線自体を切り抜いてしまわないように注意しながら線に向かって斜めに刃を入れます。線の外側にV字に彫り後が出来て消しゴムをくり抜けたらOK。



上手に彫れたら、すべてがひとつながりで消しゴムの彫りカスが出来上がります。

これは上手に彫れました♪




ちなみに私は右利きなので、左利きの人は左右が反対になります。

慣れればコツがわかってくるのですけど、今でもたまにカッターの刃を深く入れすぎて、文字を切り落としてやりなおし…なんていうショックなことも!これはホント練習あるのみです。トホホ…。

彫り終えた消しゴムハンコには鉛筆の下書きが残るのですが、これはオリーブオイルやサラダ油などの油でふき取ると簡単にキレイに取れてしまいます。最近知って、やってみてあまりの手軽さにびっくりしてしまいました。ねり消しで頑張って取っていた努力はなんだったのだろう…と、切なさ半分、大喜び!

完成したハンコを押してみました。



文字を彫るのは、イラストと違ってちょこちょこ細かく刃を入れないといけないので肩が凝るのが困りもの。でも出来上がった時の達成感は抜群です(笑)。

最初は大き目の文字から練習するとやりやすいです。サクサク彫れるように頑張って練習しましょう!





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